毎日だらりゆるりな日記デス☆☆


by hal_musica
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写経体験。

ちょっと前の話ですが母に誘われ京都の寺へ、写経体験に行く。

我が家の愛読書、月刊「自遊人」。
有名観光地のガイドブックに載っていない裏ワザ的な事を紹介する特集の1ページに、この写経体験が載っていた。
名の知れた寺だけど、表紙に「マル秘」と書いてあるので、
イジワルだけど敢えて「寺」と書かせていただこう。

写経することで心を落ち着かせ、清らかにすると体も良い行いになっていく、それが写経の功徳だそうだ。

寺の玄関にある木片を木槌で叩くと、奥さんが出て来て、奥の部屋へと案内してくれる。
暗がりの部屋。男女数名の先客。
仏様の前で、皆、真剣な面持ちで写経をしている。

まずはじめにお清めをしてもらう。気持ちを引き締め、いよいよ写経のスタート。

私は最近筆ペンでもオロオロしてしまう。
ちゃんとした筆で書くのは久し振りで、はじめの一筆が緊張する。

小さい時は書道を習っていた。「段」だって割といいところまでとったのだ。
しかし、中学になり書道はやめ、そのころ女子に流行ったヘンテコな崩れ字ブームのおかげで、せっかく習わせていただいた字がすっかり崩れてしまった。
社会人だから綺麗な字を書くのは、身だしなみ・マナーの一つだと、最近は気をつけてはいる。
だから以前ペン習字のテキストを買ったが、片仮名の「キ」でその本は放り出された。

でも久し振りに持った筆、背筋を伸ばし仏様の前で正座、写経。清々しい。

足は崩してもいいとのこと。でもここは、自分との戦い。
慣れない正座で臨む。

一枚の紙。
なんだ、意外に多くないな。やるからには何枚かやってもいいのに。

願いをこめながら丁寧に書くとよい。
「自遊人」に書いてあった。
心を込めて一文字一文字書いてみる。
心の中で唱えながら書いてみる。意味が一切分からない。
読み方も分からない文字が出てきたので、唱えながら書くのは早々に止める。

三行目、早くも飽き始める。私の足の痺れも、第一段階ジンジンしてくる。
この程度なら、私だって我慢できる。書き進めよう。

今度は思考を変え、いかにスムーズに筆を操るかということに目的が変わる。
無駄の無い動き、墨汁の付け具合、だんだんコツを掴んできた。
私の足の痺れは第二段階、熱くなってきた。

庭には二羽ニワトリがいる。
もとい、
庭には数人 庭屋さんだか大工さんだかがいた。よくしゃべる。
やけに私語の多い庭師だ。
そのうちにギーギーと何かを電機ノコギリみたいなので切り始めた。
「こんな中で、集中していられるかっ!!!」
心の中の私が叫ぶ。
集中が途切れる。
偶然にもその時書いていた文字が
「無意識」だった。
目の前の仏様に説き伏せられているかのようだ。

気持ちを改め、また真剣に机に向かった。
「チャララララララララーン♪」
携帯メールが鳴った。私の音だ。
おかしい切っておいたはずなのに…。
「おい、切っとけよ」奥に座る男性がポツリ言う。
キャーごめんなさい!
急いでマナーモードに切り替えようと鞄に手を伸ばそうとした時、
ポツリ言った男性の隣にいた彼女らしき女性が、
「エヘヘ、忘れちったよ」と携帯を取り出す。
鳴った携帯は私では無かった。
「おい、切っとけよ!!」
心の中で言った。
完全に集中力を欠かれた私。

手で足をさすり、痺れ具合を気にする。
「…」
「左足応答しません」
左手の報告によると、痺れにより私の左足が麻痺し感覚が無いそうな。
あ~もう休憩!!

思わず足を伸ばし休憩し始めた時、偶然にも母も休憩をとった。
チラッと母の紙を見るとこれまた偶然、止めた場所も全く同じ。
集中が切れ飽きるタイミングが同じとはさすがに親子である。

幸い例のカップルも、他のお客さんも書き終え退室していて貸し切りだったので、ちょっと気分転換に記念撮影をした。(因みに撮影は許可されている)

残りまだ半分も残っている。
たったの一枚かと軽く見てたけど、結構長かった。
漢字は画数が多い。
たまには平仮名や片仮名を書きたい。
明らかに雑になっていく字。雑念がよぎらない事が無い。
ほんとどうしようもない奴だ。

庭師も仕事を終え帰っていった。
鳥の鳴き声さえわたる静寂の中、残り数行は落ち着いてかろうじて綺麗に書けた。
d0023418_09674.jpg

この後お願い事を書き住所名前を書いて、供える。後日お坊さんが唱えてくれるそう。

私の願い事はこのスペースには到底足らない。
複数書いてもいいですか?裏も使っていいですか?

聞きたかったけど、恥ずかしくて聞けなかった。でも一つに絞るのは難しい。
どれか選べば、他はダメになるのでは…。なるべく幅広くお願いしたい。
私は意外と欲張りだ。結局悩んだ末に書いたのは…

「これからも幸せでいられますように。」

子供か。

でも写経時に雑念抱きっぱなしの私、
まだ写経の功徳を感じる境地には至っていないという点で実に子供だ。


d0023418_093666.jpg

この後、綺麗なお庭が見える個室へと移動し、お茶とお菓子でいただく。
写経・拝観料・お菓子込みで1000円。優雅な体験だった。
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by hal_musica | 2008-10-27 23:59 | LIFE